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2010年11月

2010年11月30日(火) - スカンジナビアの香り

 午前、ブルーガイド社が来春発行予定の『金沢ガイドブック(仮題)』の取材で、編集を請け負っている女性ライターと地元カメラマンのお二人が来店。葉山に住んでいると言う編集女史はご自身の著作もあるそうで、取材を終えた後、いつか余裕ができたら夫とこんな店をやりたいです、としばし本談義。こんなにゆっくりとした取材を受けるのも久しぶりだ。

 午後、古本屋仕事。

 夜、3ヶ月前にノルウェイに出かけていたコラボン・O店長がお土産に持ち帰った“きのこ”を使った料理を尾張町の夜想Oさんが作ったので、みんなで食べましょう、という夕食会があうん堂で開かれる。Oさんと夫さんに、happaさん夫妻、O店長にドイツ人のSさん、私たちの総勢8名がそれぞれ1品持ち寄って集まる。フィンランド仕込みのサラダ(8班ayaさん製)、トナカイ肉のソーセージ(夜想Oさん製)、エビス琥珀ビール(Sさん差入れ)に混じって、麻婆豆腐(古本屋オヤジ製)の香りが彩りを添える。まあ、イッカ。


2010年11月28日(日) - 一箱古本市@源法院 vol.4

 6時半起床。今日は年内最後の一箱古本市が源法院で行われるのだが、あいにくの雨降りとなってしまった。市用のビールケースや「箱」は昨日のうちに運びこんであり、今朝はあうん堂の出店本が入った段ボール2箱を、小雨の中ゴロゴロに乗せて主計町の源法院に向かう。これ以上雨がひどくならなければよいのだが……。
 境内には実行委員のNYANCAFE-BOOKSさんとオヨヨ書林のSさんがすでに到着しており、お寺を管理している友禅工房「欒堂」のUさんの指示で一緒に本堂内を片付け始める。今日は最初から本堂にこもっての一箱古本市だ。
 9時の受付が始まる頃には堂内12箱のセッティングも終り、あうん堂は本堂前に下足番を兼ねての出店を引き受ける。「しんたてふれ愛まつり」で設備投資を行ったテントを境内に広げ、ここに本日の物販である「喫茶コロコロ」さんと「831ファーム」さんが出店準備を整えたところで、10時。全員で本堂の仏さんに「ショーバイハンジョー」を祈願し、4回目の一箱古本市をスタートする。あいにくカメラを忘れたので、当日の市の様子は出店者である「古本万歩計」さんのブログをどうぞ。

 終日、雨降り。時々あられも降るあいにくの天気だが、顔なじみのお客さんが足を運んでくださって、感謝。出店者も第1回に続き東京は千駄木の「不思議(はてな)」さん、富山から初参加の「BOOKS 1419+」ことサーファーSさんと馳せ参じていただき、ホントありがたいです。
 あうん堂の一箱古本市名物『限定どらやき』(月天心特製)は今回も30個がすばやく完売、肝心の古本の売上げを軽く上回ってしまった。やれやれ。

 16時、そろそろ薄暗くなり始める頃、閉会。来春の再会を約束してみなさん跡片付けに取りかかる。本堂内を元に戻してテントの撤収を終えた頃、境内は真っ暗になっていた。

 夜、あうん堂を早仕舞いしてささやかな打上げをおこなう。参加者は、出店関係者が4名、実行委員が6名、ゲストで新潟で新刊本屋を営んでいる英進堂さん一家と、今夜から1週間金沢に滞在するちょうちょぼっこのFさんで、みなさん本に関わっている方ばかり(当たり前か)だから話は面白い。
 22時半解散。みんなを見送って跡片付けを終える頃には、今夜が最終回だった『龍馬伝』のBS放送も終わっていた。8月から始めたこの一箱古本市だが、なにはともあれ毎月開催できてよかった。この冬は実行委員のみんなで来春に向けて勉強しなければ。


2010年11月22日(月) - SVT番組鑑賞会

 およそ1年前、8班ayaさんがSVT(スウェーデンのNHKのようなもの)のディレクターとカメラマンと一緒にあうん堂にお茶しに来てくれたことがあった。日本の文化を紹介するドキュメンタリー番組の取材で彼女がコーディネートしたしないのお店を回り、その日の仕事が終わったからである。東京・静岡・金沢と移動し、明日は輪島に行ってから京都に向かうとのこと。放送はいつですか? と訊くと、来年(2010年)の2月みたいです、とayaさん。

 今年2月にスェーデンで放映された番組のDVDが先週ようやく金沢に届いたそうだ。そんなわけで、今夜はあうん堂で鑑賞会兼夕食会が計画され、集まったのは当時撮影に関わったコーディネーターayaさん、急きょスウェーデン語の通訳をおこなったNHK金沢のディレクターさん、食事を一緒にした北欧はじめの会・SさんにニークワークスUさんである。
 外国の人がニッポンを見る視点が面白く、富士をバックに日本茶の収穫、原宿のロリータファッション、京都・柊屋での宿泊と食事。そして金沢では水引き細工、輪島で輪島塗を紹介して終わるのだが、肝心の「金沢」という名前が一切出てこないからスウェーデンの人たちはみんな京都でのことだと思ったに違いない。およそ20分の番組を観た後、カフェで一品持ち寄りの夕食会は大いに盛り上がったのである。


2010年11月19日(金) - 新潟出張

 6時15分、昨夜予約してあったプロタクシーで金沢駅に行き、同38分発の「北越」で新潟へ向かう。今日は新潟東ロータリークラブ例会での卓話(講演)会に呼ばれているのです。きっかけは、今年の夏の同窓会で顔を合わせたI君が同クラブの世話をしていることから、何か話に来ないか、と声をかけられたからである。車内で今日の講演(といっても30分だが)のメモを再チェックした後、読みかけだった北尾トロさんの『レポ』を読む。次いで、萩原魚雷『活字と自活』に取りかかる。久しぶりの車内の本読みはいいなあ。

 10時20分、新潟着。万代口にI君が迎えに来ており、そのまま彼の運転する車で市内を抜けて護国神社へ連れて行ってもらう。目的はその先の海岸の松林にある坂口安吾の文学碑だ。20代の頃ここを訪ねたことがあるが、どこにあったかまったく覚えておらず、I君の案内で海岸の歩道を歩く。小春日和で海は穏やか、すぐ目の前に佐渡の山並みがくっきりと見えたのにはビックリ。高速船で1時間だよ、とI君。
DSCF2025 安吾の碑がこんなに大きかったのか、と思いつつ碑文を読む。「ふるさとは語ることなし」か。近くの會津八一記念館に立ち寄り、会場のホテルへ行く。
 12時半、ロータリークラブの例会がスタート。私の時間は13時過ぎから30分までの、時間厳守だよ、とI君に言われ、3分前に話し終えることができて、イカッタ。ちなみに今回の題目は、「中年だけど荒野をめざす」でした。

DSCF2027 終了後、帰りの電車時間までI君と近くの日航ホテルに行き、展墓ロビーで日本海と信濃川と越後の山並みを眺めた後、ラウンジで近況を歓談。話題はもっぱら来月会社を定年退職する彼の第2の人生についてであった。
 新潟駅まで送ってもらい「北越」で金沢に戻る。久しぶりの新潟だったが、I君のおかげで愉しい出張だったなあ。


2010年11月17日(水) - テレビがやって来た2

 『そらあるき12』の原稿2本の内1本が何とかまとまったことでもあり(もう1本は手付かずですが)、今日はなんだかのんびりの定休日。

 午前、初企画である『正信偈を読む会』の1回目。メンバーは五郎島Mさんに私たちの3人で、講師は囲碁のFさんという総勢4人がカフェに集まる。発足のいきさつはさておき、先ずは正信偈の読み方をFさんに教わり、その後一緒に声を出して読み進める。Mさんは家でも真宗の行事に関わっているとのことで、なかなか堂に入った声で読んでいる。何度か読んでいるうちにこのお経独特のリズムが気持ちよくなってきたのには驚いた。なるほど、宗教は理屈だけじゃないなあ。時おりFさんの一言説法(本人は自分で勉強したことをわかりやすく伝えたいだけとおっしゃるが)が入り、私たちが素朴な質問をしたりしているうちに1時間が過ぎ、あとはコーヒータイム。

 午後、K子さんはMさんの車で美容院へ出かけ、私はケーブルテレビ会社からメンテの担当者がやって来るのを待つ。
 予定の時間にメンテ担当者がやって来たので、とりあえず先日の地デジテレビの設置状況について説明する。持参のテスターのようなものでケーブルコードの先端をチェックした担当氏、これは電波が強すぎるんです、と一言。一度外に出て行き戻ってくると手には小さなプラグが。これで電波を弱くしまして、と話している間にすばやく取り替えてテレビにつなぐと……あら不思議、クリアな映像が26インチの画面に現われる。とにもかくにもこれで従来どおりの受信が可能となり、イカッタ。
 エコポイント取得のための手続きをおこなおうとしたが、書類準備が今ひとつできず今日の申請は諦める。地デジは大変ですぅ。

 夜、K子さんは大きくなった画面でBS2の映画を、私はネットオークションの連絡作業をおこなう。


2010年11月15日(月) - 増収旅行

 朝から雨が降っていて、週明けの月曜は自営業でも気が滅入るというのに、世のサラリーマンは足取りが重いだろうなあ、などと窓の外を見ながら思っていたら、コンチワー、と聞き覚えのある声が。開店前なので引き戸のくぐり戸を開けると、ダッチ・ゴシさんと連れの青年二人が現われる。
 今日は「増収旅行」ですよ、とゴシさん。いやいや久しぶりに聞いた「増収旅行」なるお言葉、懐かしいです。私が鉄道員だった頃、普段の仕事は線路のメンテナンスだが、年に数回お客様を集めて会社のツアー旅行や自分たちの企画旅行に参加していただき売上げの増加(これを「増収」と呼ぶ)に貢献する、というノルマがあった。旅行に限らずイベントに人を集めるというのはこれがなかなか大変で、私の場合はK子さんを先頭に家族総動員(もちろん私も一緒にお客として参加)してなんとかノルマを達成していただけに、後輩のゴシさんの苦労は直ちに理解できた。

 午前、ゴシさんと青年2人(職場の若い衆とのこと)に常連である俳句のIさんとまいどNさん(ゴシさんとはあうん堂のイベントで顔なじみ)だけなので、のんびり今回の増収旅行の内容を聞かせてもらう。若い衆を東山界隈に案内すると言うのでまいどNさんに急きょガイドをお願いする。お昼前に戻ってきたゴシさん一行、回転寿司を食べて帰ります、と引き上げていった。

 午後、ぼちぼち古本屋仕事。

 夜、『そらあるき12』の原稿メモを整理してなんとかまとめ、デザイナーのビーズHさんとロンドン出張中のフェルメールさんに送信。3:20就寝。


2010年11月14日(日) - ひとつぼルオッカ vol.6

 今年の春、中川ワニさんの「北欧ジャズ談義」からスタートした、北欧はじめの会が主催するイベント『ひとつぼルオッカ 』も今回が6回目。常連のお客さんもついたこのイベントであうん堂が提供できるのはカフェスペースだけだが、毎回いい感じで私たちも愉しませてもらっている。

 16時、店は早めにクローズして、はじめの会の世話人・MさんとSさんが資料を抱えてやって来る。ジャズ大好きK青年と、本日トークをしていただく富山・チリングスタイル店長の大澤氏もマリメッコの布やイッタラの食器を抱えて現われる。皆さんに手伝ってもらって会場設営が終わる頃にはボチボチとお客さんが。スタートの30分前には9割方お客さんが揃ってしまったので、初回の北欧ジャズ談義でK青年が紹介したスウェーデン在住の若い女性ジャズピアニスト・坂田尚子さんのデビューアルバム「KALEIDOSCOPE」(澤野工房、11/26発売)をPR。発売前のCDをどうして彼が持っているかといえば、そのCDジャケットは彼が描いたからです。

 18時、大澤さんによるトーク「雑貨屋さんの裏側」がスタート。マリメッコ本社を訪問した時の貴重な写真も見せていただく。
 終了後、参加者のみなさんに今年のルオッカ終了お礼のプレゼントがあり、あうん堂はヘルシンキの蚤の市で買ってきたアラビア社のカップ&ソーサーはじめちょっと怪しい小物を数点提供して皆さんに喜んでもらえる。

 跡片付けを終えてから、はじめの会の3人に大澤さん、私たちでささやかな打上げ会。テーブルには今年初の“ズワイガニ”と2回目の“ピエンロー”が並び、みんなでカニをつつきながら歓談。23時解散。今度のルオッカは年が明けてからなので、年内のあうん堂のイベントは残すところ「一箱古本市」「津軽三味線」「正信偈を読む会(仮称)」に年の暮れの「餅つき大会」だ。


2010年11月12日(金) - テレビがやって来た1

 9時半、荷台は空のレンタカーで野々市・交遊舎でおこなわれる「古本市」に向かう。会場内の設営を済ませた後、出品もないので新世界さん、加能屋さんとしばし近況&業界話。いろいろ参考になります。
DSCF2021 5点に入札して本日の変り種「薬箱&ペコちゃん缶」が含まれる3点をゲット、古本市なのに「ペコちゃん」です。薬箱は『そらあるき12』の特集テーマに使いたいので、イカッタ。「セリ」が始まるまで昼食のお弁当(中身は昨夜の“お好み焼”です)をいただく。

 12時半、「セリ」スタート。今日は出品が多くて会場使用申込み時間ギリギリまでかかり、精算作業はロビーのテーブルで済ませる羽目に。終了後店に戻り仕入本を降ろしていると、都ホテルさんから『そらあるき11』30冊の納品依頼電話がありました、と留守番のK子さん。あうん堂にはもう手持ちが少ないので、車を返すついでにベンリーズさんのところへ寄って在庫を受け取りそのまま都ホテルのフロントに届ける。その後、車を返して16時過ぎに帰宅。夕方まで仕入本の整理。

 18時、子どもたちがプレゼントしてくれた「デジタル対応テレビ」が届けられる。ネットで購入したので、持ってきた電気屋さんは配送と今のテレビの回収だけとのことだったが、セッティング頼めますか? とアナログオヤジ。いいっすよ、と青年がこれまで使っていたコードプラグ(我が家はケーブルテレビです)を新しく届いたテレビにつなぐこと2分半。(デジタル電波を)受信しないですね、と一言。どうすることもできないので、と言って引き上げていった。ボーゼンと暗い画面のテレビを前に立ち尽くすオヤジ。
 カフェにいたサプリMさん(ITに詳しいのです)が、見ましょうか、と言ってくれたので、再挑戦。アナログも映らないんやけど、と言うと、ここ(リモコンボタンの<地アナ>)を押さないと、と答えてプッシュ。ハイ映りました……が、入るのは3局でしかも画面にはジャミジャミがひどい。その後いろいろ手を尽くすも状況は変わらず、クリアな画面が現われるのはいつになるのやら。

 夜、映っても映らなくても、子どもたちの気持ちは映っている薄くてスマートなデジタルテレビを横目に『そらあるき12』の原稿直しに取りかかることにしよう。0:20就寝。


2010年11月11日(木) - 引きこもりの定休日2

 昨日に続き、定休日の今日も終日『そらあるき12』の原稿書き。半年前から締切日はわかっているのだが……夕方には昨日のメモがなんとかつながり、ホッ。ここまで来れば後はレポートらしく直しをおこなうだけだ。

 夜、kinoあうん堂開催。11日恒例の座頭市映画シリーズも本日で14回目。市がこれまでやむを得ず殺さなければならなかった人たちの供養のために四国・金毘羅さんに参るのだが……今回の「座頭市海を渡る」は初のアウェイ(ホームは関東です)であり、ウェスタン風七人の侍、といった趣きの1本であった。参加者は、漆のU嬢、Kさんに、今夜屋根裏部屋に泊まる能登島Oさんと私たちの5人であった。
 終了後、みんなはカフェで四方山話に移り、私は上階でネットオークションの取引メール書きに励む。23:40就寝。

 


2010年11月10日(水) - 引きこもりの定休日1

 嬉しい定休日は、明後日が締切となっている『そらあるき12』特集頁の原稿書き。これまで集めた資料にノート、PCには写真フォルダーを広げて机に向かうも、手は一向に動かない。たまに動く時は珈琲カップを持つか、“柿ピー”を口に放り込むぐらいだ。

 夕方、断片的なメモが少しできたところで、明日があるさ、と諦める。

 夜、泉鏡花『義血侠血』を読了。明日に備えて早く寝よう。


2010年11月09日(火) - インキ先生

 終日肌寒く、途中激しい雨も降り出すというこの季節らしい天気では、お客さんの足はあうん堂からすっかり遠のいてしまうなあ。

 午前、郵便局へ発送に出かけ、帰りに隣接する泉鏡花記念館へ行き、学芸員のA女史を訪ねるも、あいにくと不在。『そらあるき12』の私の担当特集は「クスリ」で、中に泉鏡花の作品を取り上げようと思ってAさんに教えてもらおうとしたのだが……。

 午後、埼玉在住で年に数回金沢大学で講義をおこなっているFさんが来てくださる。来月予定している講義では、「一箱古本市」や『そらあるき』を題材に金沢の街中の活性化について話されることになり、先月から電話でやりとりしたり、『そらあるき』のバックナンバーを送ったりしていたFさんと会うのは今日が初めてである。
 てっきり大学の先生だと思っていたが、実は大手インキ会社に所属して、各地の大学へ講義に出かけているそうな。古本が好きだと言うFさん、今でもよく神田界隈から中央線沿線の古本屋を覗いています、ということから話は古本談義で盛り上がってしまった。雨が上がった頃を見計らって店を後にするFさん、しっかりあうん堂でも古本をお買い上げいただき、感謝。

 夜、富山の薬売りが出てくる、泉鏡花『高野聖』読了。しかし、肝心の原稿は進まず。0:40就寝。


2010年11月08日(月) - ハタリの市

 午前、ネットオークション納品書作りから今週の古本屋仕事が始まる。カフェに千葉から金沢に越してきたKさん来店、そうこうしているうちに囲碁のFさんの声も聞こえてきたので下に降り、しばし「正信偈」談義。Fさんの疑問について何か参考になるのではと一緒に上階でPC相手に検索していたら、下階から聞き覚えのある声が。K子さんが、ハタリさんですよ、と呼びにきてくれてビックリ。
 大阪市内でカフェ・モハキハを営んでいるハタリさんは、またの名を「ハタリの市」とも「大糸ハタリ」とも(あうん堂では)密かに呼ばれているすてきな女性で、先週から仕事(「ライターのハタリ」とも呼ばれている)で石川県に来ていたとのこと。1年半前に屋根裏部屋に泊まったことがあり、その折に見せてもらった『座頭市映画手帖』がきっかけで、以後毎月11日(The 十 一)は「座頭市の日」と勝手に決めて「座頭市映画を見る会」が始まったのである。近況に始まり最後は大糸線や鉄道グッズで盛り上がってしまった。来年の1月11日の映画の会に是非ゲストとして参加してくださいね、のオファーに、ハイ来たいです、と話すハタリの市は颯爽と大阪に帰っていった。

 午後、遅めの昼食の後、物知りTさんの車をお借りして「JAほがらか村」まで精米に行き、戻って在庫本整理。

 夜、『そらあるき12』の原稿に取りかかるもまとまらず、
23:30就寝。


2010年11月07日(日) - 映画 『女王陛下の007』

 朝一番、昨夜注文が入った絵本『にっちゃん日記』の発送作業。近所の郵便局は日曜で開いていないので、自転車で駅の中の郵便局へ持って行く。百番街の一部が耐震工事で閉鎖され、そのため隣接の駐輪場も閉鎖となったせいか屋外の駐輪場はあふれんばかり。見るからに屋内駐輪場から出てきたと思われる乗り手のいない汚れた自転車が山積みにされ、私も含めてやって来た利用者は困り果てる。近くの交通整理員のおじさんが見かねて、ちょっと離れるけどこの向こうに駐輪場が、と教えてくれるが、郵便局はすぐそこなんだけど……。

 午前、曇り空で時おり雨が降る日曜の店内は静かだ。昨日に続き今日も本好きの男性客が自転車で初来店。通勤で駅を利用しているというので、今朝の駐輪場の様子を話しているうちにいつしか「テツ」談義になってしまった。

 午後、陶芸作家で今は某宅配会社で働いているN君が来店、棚から村上春樹本を抱えて帳場にやって来た。(古本のハードカバーよりも安い新刊の)文庫本も(書店には)あるんですが、と言うと、こっちのほうがしっくりくるんです、とのこと。初めて春樹本を読むというので、面白かったら今度はこれを、とおすすめ本を紹介してしまった。
 北欧はじめの会・事務局のSさんとMさんが来店。今週末の『ひとつぼルオッカ6』の簡単な打合せを3人でチョコチョコと済ませる。20名の定員まで後4名だ。

 夜、kinoあうん堂。「7」のつく今日は、定番の<007シリーズ>から第6作目となる『女王陛下の007』(1969年)である。集まってきたのはいつもの参加メンバーである月天心妻さんとIさんだけだったが、142分のボンドを愉しむ。今回のボンド役はショーン・コネリーではなくジョージ・レーゼンビー。いわゆるこれまでのボンドのイメージと異なっていて、これはこれでイッカ。22時閉会。跡片付けをしていたら『龍馬伝』を見逃した。23:15就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食>(ジャーマンの)食パン・菓子パン/珈琲 
<昼食> 里芋煮/ごまみそ/ごはん
<夜食> ピエンロー/ごはん


2010年11月06日(土) - 月待工房パン

DSCF1964 前々回の一箱古本市に出店してくださった「月待工房」さんが昨日店に来てくださり、お土産にいただいた“パン”の中から“レモンメロンパン/チーズとバジルのジェノベーゼ”で朝食。珈琲はこれもいただきものの「シンゴスター・ブレンド」。ありがたいです。

 終日、古本屋仕事。同年代の男性客と70年代の小説談義。五木さんの小説は『青年は荒野をめざす』が最初でした、と私が話すと、『ソフィアの秋』からです、と彼。立原正秋、渡辺淳一等々、昔読みふけった作家の名前が次々と出てきて話は尽きない。
 今日はその後も珍しく海外小説のハードカバーをお買い上げくださるお客さん(こちらは女性客でしたが)が続く。こういう日もたまにあってもいい。

 夜、天気が荒れてきたようで、屋根を打つ雨の音が激しくなって来た。ネットオークションの様子をチェックして、0:00就寝。


2010年11月05日(金) - 『そらあるき』 取材3

 午前、今にも雨が降り出しそうな気配の中、『そらあるき12』特集頁の取材に自転車で出かける。昨夕アポを取った長土塀・K薬局にオーナーの奥さんを訪ね、2年前に亡なった2代目のご主人とご夫婦で店を切り盛りしていた当時の様子をゆっくりと伺う。その後、加賀藩御用達薬種商・中屋の旧店舗を移転して中を見ることができる「老舗記念館」に行き、建物や薬箪笥を取材して帰宅。

 午後、せっせと在庫本整理。置き薬の富士薬品さんに電話を入れて、取材のアポ取り。上部に話をつないでいただくので取材は結果待ちである。今夜は炊事当番なので、冷蔵庫にあった“挽肉”をジャガイモと玉ネギで炒め、仕上げはゴマ油と黒コショウ。まずまずの味になったぞ。

 夜、山本善行『古本のことしか頭になかった』(大散歩通信社)をようやく読み終えた後、ネットオークション作業。『そらあるき』原稿の構成は進まず。23:30就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> トースト/珈琲
<昼食>(夕べの)おこわ
<夜食> ジャガ玉挽肉炒め/ごはん


2010年11月04日(木) - 『そらあるき』 取材2

 8時起床。ネットオークション1件の発送作業中につくばのシンゴスターリビングさんから「おでかけ本・10月分」が返ってきた。毎月36冊送っているのだが先月は9冊売れている。箱の中にはシンゴスター珈琲豆が入っており、さっそくK子さんに淹れてもらって朝食。

 午前、昨日に引き続き『そらあるき12』の取材。先ずはY堂で取材のお願いをするも断られ、長土塀のK薬局に向かう。オーナーの娘さんが留守番をしており、取材の主旨をお話したところ母(オーナーさんです)に伝えますとのこと。引き受けていただけるような感触だったので、イカッタ。

 午後、駅のほうに戻り堀川町のT薬局へ。ここでも同様に取材の主旨を話したところ、お役に立ちますかどうか、と女性オーナーであるTさんに1時間あまり話を伺う。薬局を取り巻く昨今の様子から、先代の話、漢方薬、薬剤師のことまで初めて聞くことばかり。うーむ、うまくまとめられるかしらん。
 コラボンの前を通ると開店前だったが、一昨日あうん堂に来てくれた女子作家5人組の姿が中に見えたので入店。Oさんにお願いして昼食の“ホットサンド”を注文、5人組としばし歓談。最近オープンしたばかりのご近所の「コロコロレンタサイクル」さん(コラボンOさんが話しているのでわかったのですが)がやって来たので、こちらからご挨拶。リーズナブルでお客さんの立場でレンタル条件を設定しており、是非みなさんもご利用下さい。
DSCF1952 14時半帰宅。しばらくして映画を見に行ったK子さんも帰ってきた。デスクから隣家の物干し台を見やると柿が吊るされており、秋本番の光景です。夕方まで在庫本整理。K薬局に取材可否の電話を入れたところ、OKの返事をいただき、イカッタ。
 東京・エクリ社から注文してあった新刊の『ロベール・クートラス/僕の夜』が届く。小ぶりな画集だが掲載の作品は実寸で味わいがあり、店のお客さんにぜひ手に取ってもらいたい1冊である。

 夜、隣家の父母と一緒にカフェで夕食。能登の酒「宗源」の生酒をみんなで1本半(400ml)飲んだところ、K子さんがほろ酔いで片づけが終わったとたんに寝てしまう。私はネットオークションの出品作業をおこない、23:00就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> トースト/菓子パン/珈琲
<昼食> ホットサンド/珈琲
<夜食> のどぐろ焼/鶏野菜/日本酒1/おこわ


2010年11月03日(水) - 『そらあるき』 取材1

 祝日だが、あうん堂はしっかりと定休日。ネットオークションでのお買上げ本の納品書を作っている間、K子さんが“ホットケーキ”を用意してくれて、朝食。BGMは久しぶりにネットの「RADIO SUOMI」でイスケルマを聴く。

 10時半、3件の発送作業を済ませ、K子さんと『そらあるき12』の取材を兼ねた散歩に出かける。前回のミーティングで最新号となる『そらあるき12』の発行は12月17日と決まり、メンバーによる特集記事の原稿締め切りは来週に迫ってきた。あうん堂の特集テーマは「街の薬屋さん」で、大まかな構成しか考えていないため、一体どうなることやら……。
 堀川町のT薬局は祝休だったので町家の商店の写真を撮るのみ。金沢駅内の郵便局で発送本を投函し、そのまま六枚町交差点から南に下がったY堂薬局へ向かうも、本日祝休。武蔵辻から芳斉町に抜ける通りにあるA薬局は開いていたので、アポ無しで取材をお願いしたところ快く応じてくれる。

 13時、天気も良くなり片町から犀川にかかる新橋付近にあったはずの古い造りの薬局が見当たらない。駐車場ばかり目立つ様子からもう取り壊されたようだ。新橋を渡りながら犀川と上流の山並みを望むと、あらためて浅野川の風景との違いを感じるなあ。雨宝院前を抜けて再び犀川を渡り、新竪町のパーラーコフクで遅めの昼食。窓の外をカメラのYさんが通りかかったので声をかける。ナースOさんが店に入ってきてビックリ。これからノワイヨさんに行くというので、一足先に私たちもノワイヨさんに行く。
 名古屋で珈琲焙煎をおこなっているカジタコーヒーさん夫妻が出張cafeをやっており、店内の席が空くのを待ってオーダーを入れる。目の前に富山のホニャララ屋さんが座っていて、お互いビックリ。あうん堂さんに行こうと思ってたけど今日はお休みでしたね、と言われ、ここで渡せてよかったです、とお土産をいただいてしまった。Oさんもやって来たので、しばしみんなでティータイム。
DSCF1951 その後オヨヨ書林さんに立ち寄り堀江敏幸『雪沼とその周辺』を購入後、そのまま歩いて帰宅。いやいや今日はよく歩いたぞ。ホニャララ屋さんからいただいたお土産の包を開けると、中からミニチュアのSJ車両と購入先の富山・スヰヘイ社のショップカードが出てきた。K子さんのヨガ教室が終わるのを待って、テグで焼肉。

 夜、『そらあるき12』の特集原稿についてあれこれ考えているうちに眠くなり、23:40就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> ホットケーキ/珈琲
<昼食>(パーラーコフクで)ミートソーススパゲティ
<夜食>(テグで)焼肉/生中2


2010年11月02日(火) - 時雨れる一日

 今日も朝から時おり冷たい雨降り。少しの晴れ間をぬって、先週せっせと片付けた隣家の2Fから出てきた「埋立てゴミ」をK子さんと出しに行く。ゴミ当番をしている人と立ち話をしていたら、町会2班のYさんが亡くなったことを聞かされる。先月、家の前で会った時は普通にしていたのに。

 終日、在庫本整理と棚出し。

 コラボンで明日から『松本の作家6人による「鳥」展』(〜11/15)を開催するという女子5人組が、展示を済ませてこの雨の中を来店。メンバーの中にこの秋高遠ブックフェスでお会いした作家さんがいらっしゃったので、しばし本談義。明後日まで金沢に滞在するとのことで、いろいろ街歩き情報を提供する。A不動さんとリブロMさんが揃って来店。お茶をやっているA不動さんに、お茶を習いたいというパテシエ青年のことを話して情報紹介をお願いする。
 夕方、お客さんの姿もなく帳場で黙々と本を磨いていると、N建築青年、サプリMさん、そして仕事帰りの火消しのMさんが足を運んでくれて、感謝。オヤジ3人が揃ったから、話題は時事放談になってしまい、N青年は唖然としていた。

 夜、昨日に続きネットオークションの出品作業。今月はジャズレコードの在庫分一掃月間だぞ。来週末、あうん堂で開催の「ひとつぼルオッカ」参加申込み状況を北欧はじめの会事務局に送信して、23:00就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> 玉子焼き/トースト/珈琲
<昼食> ネギトロ巻/味噌汁
<夜食> 焼き魚/明太子/ごはん


2010年11月01日(月) - 神無月

今日から11月か……八百万の神々は出雲に出かけ、古本屋のオヤジは雨の中を金沢駅に行き、電車で野々市へ。交遊舎で来年2月分の交換会会場予約である。受付担当者が変わって申込み手続きも変わったおかげで時間がかかるようになり、1本電車をやり過ごす。

 午前、隣家で委託本のたな卸し。エクリ社から預かっている本を1年半ぶりに精算できて、イカッタ。店に戻ると『アルネ』バックナンバーが3冊売れる。補充用に在庫をチェックすると、全30冊中5冊が完売となっていた。

 午後、雨脚がだんだん強くなる中、山梨から旅行にやって来たご夫妻が何冊かお買い上げいただく。二人が帰った後椅子の上にカメラが1台、あっもう居ないかな、とK子さんが外に出て駐車場の方を見ているが、すでに遅し。気がついたお客さんからの連絡を待つだけである。
 夕方には雨が激しくなり、冷え込んできた。惣菜Oさん来店、温かい珈琲を一緒に飲みながらしばし歓談。今日は炊事当番なので、家にある“ジャガイモ/玉ネギ/挽肉”を一緒に炒めての1品勝負。

 夜、K子さんはヨガ教室に出かけ、私はネットオークションにジャズレコードの出品作業。23:15就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食>(ジャーマンの)豆パン/トースト/珈琲
<昼食> 里芋煮/ごはん
<夜食> ジャガイモの挽肉炒め/ごはん


 

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