6時半起床。旅に出てもラジオ体操をして、ＮＨＫＢＳで『虎に翼』を見るのはいつもどおりだが、違うのは今朝はルームサービスで朝食（弁当です）が届けられること、お米が美味しくてしっかりといただきました。

  9時、二人で弘前市内を散策。雨はすっかり上がり、空は澄んだ青空で風は少し強いがからりとして気持ち良いのは弘前が北に位置するからだろう。アート作品が並ぶプロムナードを抜け、昨夕訪ねた＜まわりみり文庫＞の方向に向かって歩く。バス停のデザインが可愛い、とＫ子さん。標識の赤色はやっぱしリンゴのイメージかな。途中の＜餅店＞で "おはぎ／大福" を購入し、市内に点在する洋風建築を見て歩く。

  市内の真ん中にある弘南鉄道（愛称：リンゴ畑鐡道）の始発駅の＜中央弘前駅＞はのどかな風景に溶け込んでいて、今にも寅さんが現れそう。近くにある＜弘前れんが倉庫美術館＞で開催中の『蜷川実花展』を見て、ミュージアムショップでポストカードを購入。美術館前の広場で風に吹かれながら先ほど買った "おはぎ" を頬張りながら、Ｋ子さんと久しぶりの長旅について話す。

  弘前公園、伝統的建物保存地域をぐるりと回り、タクシーでホテルも戻ってレンタカーに乗り換え、岩木山をめざす。頂上付近は雲に隠れているがこの強い風と西の方が明るいので大丈夫だろう。ところが岩木山スカイラインのゲートで、風が強いので（終点にある）リフトは営業休止です、と係員。まあイッカ、と登り始めるが途中から視界は10メートルほどになり、しかもヘアピンカーブが続くので下山の車が気になり、スピードダウンでなんとか八合目の終点駐車場に到着。しばらくして路線バスがやって来たので、そのバスの後に付いて（降りて）行きましょう、とＫ子さん。ハイ、安全第一です。うーん、岩木山には何しに来たんだろう。

  帰路、百沢温泉の＜ハッピー百沢温泉＞で日帰り入浴。ここは今年の4月、吉本芸人のあべこうじさんが買い取って再開した施設で、受付の女性とそのニュースについて歓談。金沢からやって来たと話すと、えー！金沢の塩麹サイダーを置いてあるんですよ、と隣の冷蔵ケースを指差す。オーナーが金沢で見つけて名前が同じなので取り寄せてるとのこと。湯冷ましに近くの＜岩木山神社＞に参拝。このスケール感に感動し、勢いで縄文遺跡の一つ＜大森勝山遺跡＞に車を走らせる。Ｋ子さんに、ここは環状列石（ストーンサークル）の遺構なのだ、と 話すも、雨でサブイ、とまったく興味を示さず、人一人いない駐車場についても車から降りる気配がない。ココを見ないと一生後悔するぞ、と脅し5分ほど歩いて山の中に入ったのだが……うーむ見なくても後悔しないかも。

  17時半ホテルに帰着。Asamiさんに教えていただいた近くの居酒屋で、夕食。突き出しに寿司二貫が出てきてビックリ。料理の味付けが全般に濃くてまたビックリ。食事後、持参した太宰治の『津軽』の文字が小さくて読みにくく、大きいフォントの文庫本を買いに近くの＜TUTAYA＞で探すも在庫なく、ホテルに戻ってくつろぐことにしよう。椎名誠『続 失踪願望。』読了。22：30就寝。